ピー・シー・エー株式会社
ピー・シー・エー株式会社
代表取締役社長
大炊 良晴 氏
※平成15年度活動報告書より抜粋
磨けば光る原石が転がる「宝の山」
企業を取り巻く環境は、2000年を境に大きく変化したといえます。
従来は、企業が持つ独自の技術を核に、汎用的な製品を開発することで、市場 での差別化が可能になり、ひいてはそれが企業の成長に結びつくという構図でした。
しかし、市場の要求が多様化し、汎用的な製品では受け入れられなくなってき たこと、また、それを求めるスピードが格段に速まったことで、固有の技術や、 汎用的な製品だけでは市場の要求に応えたり、競合に打ち勝ち、継続的な成長を 維持することが難しくなってきたともいえます。
つまり、細分化した専門的なニーズに対しても、より迅速に市場に製品を供給 することができるかどうかが、企業の成長を左右する時代になってきたわけです。
こうした企業を取り巻く課題を解決する手段のひとつが企業同士のアライアン スだといえます。
自社にはない技術や製品、あるいは資金や人材をアライアンスという形で、事 業戦略に加えることで、顧客に、いち早く、優れた価値を提供することができる ようになります。
いまや、多くの企業経営者が、このことに気がつきはじめています、それは、 以前は「売り手」の企業が多かったものが、現在では「買い手」の企業の方が多 いといわれる実態から見ても、アライアンスを求めている経営者が多いことが証 明されるでしょう。
アライアンスビジネス委員会は、こうした企業同士の出会いの場といえます。 優秀な技術を持ったベンチャー企業と、長年に渡って蓄積した技術や経営ノウハ ウを蓄積したJPSA会員企業との結びつきは、思いもつかない成果を生み出す可能 性があります。
また、JPSA会員各社の既存顧客に対して、幅広い解決策を提示するための糸口 がみつかるかもしれません。私は、時間が許す限り、委員会の活動に参加してい ますが、その際には、当社の顧客に新たな価値を提案できる技術となりうるか、 という視点から、ベンチャー企業のプレゼンテーションを聞いています。
ベンチャー企業各社には、経営者自らが参加して、これまで以上に情熱を持っ たプレゼンテーションをしていただきたいと思っています。また、JPSA会員各社 も、アライアンスビジネス委員会は、磨けば光る原石が数多く転がっている「宝 の山」だという認識をもって、積極的にご参加をいただきたいと思います。