会長挨拶

令和4年6月8日就任
SAJ新会長 田中邦裕からのメッセージをお届けします。

荻原 紀男

田中 邦裕(たなか くにひろ)
さくらインターネット株式会社 代表取締役社長

略歴
昭和53年(1978年) 1月生まれ
平成 8年(1996年)12月 国立舞鶴高等専門学校在学中にレンタルサーバー事業開始
平成10年(1998年) 3月 国立舞鶴高等専門学校卒業
平成10年(1998年) 4月 有限会社インフォレストを設立。
平成11年(1999年) 8月 さくらインターネット株式会社設立。代表取締役就任
平成28年(2016年) 6月 一般社団法人コンピュータソフトウェア協会 理事 就任
平成30年(2018年) 6月 一般社団法人コンピュータソフトウェア協会 副会長 就任
令和 3年(2021年) 7月 一般社団法人ソフトウェア協会 筆頭副会長 就任
令和 4年(2022年) 6月 一般社団法人ソフトウェア協会 会長 就任

ごあいさつ

日本におけるITは、パソコンや半導体といったモノづくりからスタートし、その技術により日本はIT分野においても目覚ましい発展を遂げました。また、この流れに並行して1986年に当協会が発足し、ソフトウェアの普及、啓発に尽力をされてきた先人のおかげで今があると考えています。

昨今ではクラウド化によって「ネット企業の台頭」が一つのキーワードとなっています。ハードメーカー、ソフトウェアベンダー、そして通信事業者といった様々なステークホルダーが今のクラウド、あるいはインターネットの新しいサービスによって集合しつつあります。こうした中でソフトウェア業界は大きく成長しようとしており、世の中においてもその必要性が認識されつつあります。

こうした時代におけるキーワードのひとつとして「新しく」を挙げたいと思います。例えばクラウド業界に新しく参入しようとしている方々、ソフトウェア業界に新しく参入しようとしている方々がいます。また、新しくデジタルを導入しようとしている企業があれば、新しく教育現場にITを導入した学校や教育機関もあります。また、新しくというキーワードをもっと広く捉えれば、新しく教育を始めて社会に進出しようとしている人々の存在、新しく会社を創ろうとしているスタートアップの存在、このように新しくものごとを始めたり、新しくこの世の中で活動を始めようとしている方々が、デジタルを通じて新しいビジネスや新しい社会を創ろうとしています。

 日本はこの30年間停滞していると言われています。このブレイクスルーにデジタル化、IT化があると考えます。ソフトウェアが前提となる社会においては、今後、社会構造が大きく変化します。こうした中で、スタートアップの支援、教育現場のDX化、従来の業態を変換してクラウド中心のビジネスを始めようとされている方々など、新しいデジタル化に向けて活動される方々を、ソフトウェア協会は支援していきたいと考えています。

 ソフトウェア協会はこの数年間で大きく会員数が伸び、現在では約700社の会員企業に支えられています。これまで以上に影響力を高めるためにも新規会員の獲得はとても重要視していますが、加えて、既存会員の満足度の向上についても非常に重要だと感じています。それは、協会活動にあまり参加できていない休眠会員も一定数存在するという事実から実感したことです。既存会員の満足度向上に向けて、具体的には、エンジニアの獲得や教育といった「人」にフォーカスすることで貢献できることは多いのではないかと考えています。また、国がデジタル庁を立ち上げ、ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)や新たな調達基準を開始させています。こうした動きの中で、既存会員が業容を変えながら大きくビジネス成長させていくことを支えていくことが重要であると考えています。

 一方で、次世代の経営者の育成にも注力しなければいけないと考えています。SAJには「プロジェクトみらい(仮)」という、若い経営者やマネージャーが集まった活動があります。私は立ち上げからそのリーダーとして数年間活動させていただきましたが、当協会の設立当初に率いてきた方々は、当時20代30代であったと伺っています。つまり、ソフトウェア業界の代替わり期が訪れようとしていて、各社では次の世代を経営陣に招きいれる、そして育てていくことが急務となりますが、これもSAJのコミュニティによって解決できるのではないかと考えています。

この業界で活躍する人々、また、その企業、チームを成長させていく、つまり、ソフトウェア協会が会員、そして業界を支えていく、そのような団体となるべく、皆様と力を合わせて進んでいきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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