レポート:新潟市スマート農業視察~AI×農業の現状を見る~

2024年9月20日

昨年まで技術委員会の元に設置されていた、農業ICT研究会が一時的にワーキンググループを設置し、スマート農業の視察を企画・開催いたしました。

これまで人の手・目に頼らざるを得なかった「収穫」作業において、inaho株式会社が開発した自動収穫ロボットの収穫の様子をするほか、現地メディアにも多数取り上げられている有限会社米八様のスマート農業の取り組みをご紹介、収穫作業の様子も視察させていただきました。

その後、駅近くの酒蔵で酒造りの行程を学び、現地・ローカルを感じる居酒屋で懇親と意見交換を行いました。

開催概要

会 期 2024年08月27日(火)
会 場 新潟県新潟市
参 加 12社18名
参加企業・団体 イナゾウ株式会社/株式会社Information Plus-T/株式会社エスペシャリィ/紀尾井町戦略研究所株式会社/株式会社サイエンスアーツ/センターフィールド株式会社/株式会社大和コンピューター/日本事務器株式会社/株式会社ネクストスケープ/株式会社バーズ情報科学研究所/新潟市/一般社団法人ソフトウェア協会

視察行程

時間 場所 内容
10:20 新潟駅 集合
10:25~11:15 - 移動
11:20~12:30 エンカレッジファーミング株式会社 inaho株式会社におけるAI×農業の事例
12:30~13:50 - 移動・昼食
14:00~15:00 有限会社米八 スマート農業における米作りの事例
15:00~15:30 - 移動
15:30~16:30 今代司酒造株式会社 酒蔵見学
16:30~17:00 新潟駅 フリータイム
17:00~18:30 鳥専門店 せきとり 新潟駅前店 懇親会/終了後解散

視察の様子

inaho株式会社

inaho株式会社様の取り組みをご紹介いただくにあたり、圃場協力されているエンカレッジファーミング株式会社様へ訪問しました。

はじめに、代表取締役の菱木豊様から、参加者に今回来訪の興味・関心分野について質問があり、参加者からは、数年前にinaho社が展示していたアスパラガスの収穫から、異なる作物の収穫にも展開した経緯と現状、収穫・作業ロボットによる人手不足の削減割合、生産者における導入後の声、今後の展開についてなどの質問が寄せられました。

農業就労人口の減少から、現在よりも農作物の価格高騰が予想される中、人手不足を機械・ロボットで改善することで問題が解決されると考え、中でも収穫の際に色や成熟度の判断が必要なピーマン・トマトをターゲットにした、という経緯から、収穫時にロボットに判断させているポイント、オランダと日本の施設園芸・規模の違い、現時点のフェーズなどについて、わかりやすくご説明いただきました。

その後、場所を圃場に移動し、ロボットが実際に収穫している様子などを視察させていただきました。

inaho株式会社の取り組みについてご説明
代表取締役 菱木様による説明の様子
inaho株式会社菱木様と視察参加者

有限会社米八

有限会社米八様では、ちょうど収穫作業が見れる時期ということもあり、場所を圃場に移動しました。代表取締役 加藤誉士寛様からは、過去から現在におけるスマート農業に関する取り組みについてご説明いただきました。

スマート農業に着手したきっかけとしては、新潟市からスマート農業の水田センサのモニター募集だったそうで、そこからドローン、農機、人工衛星など、スマート農業に関する様々なシステム・機械を導入し、それらシステムを一元管理可能にするagrinoteを導入、それによって労働時間の削減、作業記録・診断結果も容易に確認できるようになったと、その効果についてご説明いただきました。しかし一方では、スマート農業の機材は通常よりも1,000万円以上も高価のため、その価格差に関してはまだ課題であるとのことでした。

その後、圃場の稲刈りと脱穀の様子視察し、米八様のオフィスにもどり、様々な農機を見せていただきました。

加藤様より米八の取り組みをご紹介
稲から脱穀されたお米をトラックに積み込む様子
圃場で加藤様との記念撮影
脱穀されたお米を乾燥機へ
米八様のオフィスで記念撮影

酒蔵見学・懇親会

新潟駅に戻り、駅近くの今代司酒造株式会社で、酒蔵見学をさせていただきました。明治から続く酒蔵で、醸造アルコールの添加を一切行わない全国でも珍しい全量純米仕込みについてご説明いただきました。

終了後はB級グルメとして有名な鶏の半身揚げ・半身蒸しを食べながら、今回の視察に関する意見交換と懇親を行いました。

酒蔵見学の様子
懇親会の様子
B級グルメとして名物の鶏半身揚げ・蒸し

問い合わせ

一般社団法人ソフトウェア協会(事務局)
担当:若生 問い合わせフォーム

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