レポート:若手エンジニアのグローバル化に向けたクリエイティブ研修
2022年2月7日
技術委員会では、若手エンジニアのさらなる成長を目的に、2014年から20~30代を対象とした、海外研修を企画・開催していましたが、昨年から続く新型コロナウイルスの猛威により、海外渡航が困難となったことを受け、2021年度は行政会員でもある静岡県袋井市協力のもと、国内でクリエイティビティを育む、あらたな研修を企画しました。
本研修では、オリエンテーションとして、エンジニアをはじめ、IT業界に携わるものであれば、必要な知識として「ランサムウェア」の基礎知識と対処方法について、英語で学習しました。英語力にばらつきはあるため、理解度に差はあったものの、ランサムウェアに関する情報の整理やベストプラクティス例などが役立った様子でした。
そして、静岡県袋井市で行う現地研修では、武家屋敷を改装した高級リゾート施設「ヤマハリゾート葛城北の丸」に宿泊しながら、データサイエンスと地域の課題解決をテーマにデザイン思考を育むアイデアソンを行いました。
参加者たちは自然に囲まれた空間の中で、普段の業務とは全く異なる新規ビジネスの創出プランを練り、ビジネスの立案にはどういった考察が必要かを学ぶとともに、頭を悩ませながらもグループ一丸となって取り組み、充実した様子でした。
研修概要
会期 | 2021年11月~2022年1月
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対象 | グローバルスタッフ・グローバルエンジニアまたは目指す方 データサイエンス・デザイン思考などに興味のある方 最新技術習得に興味のあるエンジニア |
会場 | オンライン/静岡県袋井市/山王健保会館 会議室 |
参加 | 9社/14名 |
1.オリエンテーション
研修概要、静岡県袋井市について、そして現地研修のテーマについて説明を行い、参加者に自己紹介を行っていただきました。
会期 | 会場 | 内容 |
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2021年11月4日(木) 15:00~16:30 |
オンライン(Zoom) |
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2.事前研修
事前研修では、近年流行しているランサムウェアの基本と対策について、英語で学習いただきました。
その後、現地研修アイデアソンのグループ分けを発表し、メンバー間で自己紹介と、11月のオリエンテーションを受けてどのテーマを候補とするか、など話し合っていただきました。
会期 | 会場 | 内容 |
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2021年12月1日(水) 13:00~15:30 |
オンライン(Zoom) ※開催前日までにURLをご連絡します |
(1)英語で学ぶランサムウェアの基本と対策
(2)袋井市現地アイデアソングループ発表
※(1)は英語圏在住講師による英語研修です。日本語対応ができるスタッフもおりますので、安心して受講ください。 |
3.現地研修(2泊3日:静岡県袋井市)
現地研修では、高級リゾート施設に宿泊しながら、データサイエンス・デザイン思考アイデアソンを学びました。
初日はアイデアソンのテーマとなる場所を観察し、関係者に現状と課題についてヒアリングを実施、2日目のデータサイエンス講座では、実データを用いたデータサイエンスの活用事例として分析・考察・解決へのアプローチ方法などについて学びました。そして2日目午後~3日目にかけて、各グループにわかれ、地域の課題解決のためのアイデアソンでITを活用した新規ビジネスプランの創出を行いました。
日程 | 時間 | 会場 | 内容 |
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12月8日(水) | 13:00 | 掛川駅 | 集合・移動 |
13:00~17:00 | 袋井市・企業視察 | アイデアソンのベースづくりのため、袋井市内を視察、地域課題との現場確認と関係者へのヒアリングを行います。 | |
17:00~ | ヤマハリゾート葛城北の丸 | 夕食・宿泊 | |
12月9日(木) | ~09:30 | ヤマハリゾート葛城北の丸 | ワーケーションタイム(社内業務対応時間) |
10:00~18:00 | 袋井市内会場 | データサイエンス研修 講師:水野 信也 氏(静岡理工科大学 教授) |
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デザイン思考と地域課題解決のアイデアソン 講師:市川 博之 氏(東京造形大学 特任教授) |
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18:00~ | ヤマハリゾート葛城北の丸 | 夕食・宿泊 | |
12月10日(金) | ~10:00 | ヤマハリゾート葛城北の丸 | ワーケーションタイム(社内業務対応時間) |
10:00~18:00 | ヤマハリゾート葛城北の丸 | デザイン思考と地域課題解決のアイデアソン | |
アイデアソン中間発表 ※参加者の上席の方は、現地(オプション参照)で聴講いただけます。 |
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袋井駅 | 解散 |
4.アイデアソン成果発表会
現地研修終了後も、アイデアソン成果発表会まで、各グループオンライン上でアイデアソンを練り直し、約1か月半かけてブラッシュアップを図っていただきました。
業務の合間を縫って、メンバーの時間をあわせることは大変な様子でしたが、より良いアイデアとなるように尽力しており、成果発表後の様子はやり切った、充実した様子でした。
なお、当初は終了後に参加者全員で懇親会を実施する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、懇親会は中止といたしました。
会期 | 会場 | 内容 |
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2022年1月26日(水) 15:00~17:30 |
山王健保会館 木都里亭会議室+オンライン |
アイデアソン発表会
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アンケート
受講生アンケート
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チームとして共同でなにかを作り上げる経験、特に行政の方と作業する経験は貴重でした。また実際の現場を視察して、新たなアイデアを生み出すということは社内では経験しづらいので、良い機会でした。最終的にチームの結束も高まりいいものが生み出せたと思います。
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普段のエンジニア業務では関わることがほぼ無いビジネスプラン/モデルの検討から検討する体験ができたため。
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巡り合えたメンバーの士気も高く、入賞は至らなかったが、良い環境下で有意義な期間を過ごすことができた。
上席アンケート
- テクニカルな事ばかりでなく実際にデータ分析や問題解決手法(トリーズの9画面法など)を体験出来たのは良いかと思います。
- 4グループが一生懸命考え抜いた成果を優劣はともあれ、コンペできたことはすごい成果だと思います。海外研修だけではなく国内の研修を通しても色々と成長できる機会になったのではないかと思いますし、袋井市様と官民連携できたのも良いかと思います。
- チームとして様々なアイデアを出して、大人数の前でプレゼンするという機会は若手には中々ないので、それを体験できる事は非常に成長に繋がるかと思います。
若手エンジニアのグローバル化に向けたクリエイティブ研修
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一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)
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