【オンライン開催】行政DXの方向性と地域活性化のポイント終了報告
2023年8月18日
地域デジタル推進委員会 関東地区 主催
地域デジタル推進委員会では、SAJの活動を全国へ広げるため、地域担当理事制を導入し、各地域の経済産業局とのパイプ作りや自治体との協業を模索するとともに、セミナーや各地域での交流会を企画しています。
今回は、関東地区担当理事であるソフトバンク(株)専務執行役員 藤長国浩様の企画により、各自治体のCIO補佐官等として出向している同社社員の皆様から、各地の現状や、現場だからこそわかる、デジタルを用いた地方活性化のポイントについてご講演頂きました。
当日は、21社59名の会員の皆様にご聴講頂きました。
概要
日時 | 令和5年8月3日(木) 15:00~17:00 |
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会場 | オンライン(Zoomウェビナー) |
参加者 | 21社59名 |
開会挨拶(これからの技術の動向を見据えて)
「行政DXについて」
柏木 陸照氏(ソフトバンク株式会社 公共事業推進本部)より、「なぜ自治体のDXをサポートをするのか」という切り口で、まずは、日本の課題と可能性についてお話頂きました。各行政首長への生成AI導入についてアンケート結果、121自治体中、81自治体(67%)の首長が活用に前向きではあったと共有し、特に本格的な業務活用においては、自治体独自データ活用が課題と想定し、同社の自治体向けソリューション提案と共に、自治体への出向戦略で自治体の活性化を狙う取り組みを開始しました。その後、113自治体と連携協定を結び、37自治体へ同社の社員を出向させています。出向している社員の内、今回のセミナーでは3自治体の出向者をご紹介頂きました。
秋田県
秋田県より、CIO補佐官として出向している瀧本 和弘 氏より、秋田県のDXに関する取り組みについてご説明頂きました。初めて赴任された時は、広い県土の車社会に驚いたそうです。知事は、デジタル化に前向きな姿勢なので、どこでも仕事ができる環境を、「止めない行政」と表現して4つの方向性(行政、産業、暮らし、環境基盤)のDX化を推進する「秋田元気創造プラン」を推進しています。秋田県の課題として、40年連続の人口減少に歯止めをかけるため、デジタル化、DX化を推進することが重要とし、この課題を解決するという目的の元、県庁をはじめとする25の公共団体、県内企業、県外企業で構築している”秋田デジタルイノベーション推進コンソーシアム"に、ぜひ会員企業の皆様にも参画いただきたいと考えています。
三重県 志摩市
三重県志摩市に赴任した谷口 修氏より、さまざまなデジタル技術を活用した「チェンジ」を市長が渇望したことにより、5つのチェンジ(価値観・安心・産業・教育・行政)をスピード感をもって実行していると、お話頂きました。その中でも、昨年度「書かない窓口」を導入、庁内のペーパレス化を促進するため、ペーパレス推進プロジェクト体制を立ち上げ、各課の役職者を集めて、全庁を横断的にDX推進をリードしました。谷口氏は、具体的な事例などでデジタル化やDX化に業務をつなげることが肝要として、今後もデジタル技術を活用したDXの推進を行っていくとのことで、SAJ会員企業に課題解決提案を期待されています。
宮崎県 宮崎市
昨年5月、宮崎県宮崎市にCIO補佐官として派遣された若林 卓也 氏より、宮崎市のDX推進体制についてご説明頂きました。どこでも仕事ができる環境を「止めない行政」と表現し、4つの方向性(災害時対応・働き方改革・新庁舎建て替え・時代の要請)を定めました。その中でも、働き方改革に関する職員アンケートの結果、6割が「働き方改革の実感がない」と回答したことを受け、全庁を横断して推進する仕組みづくりとデジタルファーストとして市議会のペーパレス化、グループウェア導入等の取り組みをご紹介頂き、SAJ会員企業の皆様に、SaaSやAI等、宮崎市の行政課題解決へのご提案を期待されています。
総括
豊田 崇克地域デジタル推進委員会委員長より、今回のソフトバンク社の地方での活躍を、今後も更なる地域に広げて頂けるよう協力を求め、本日のセミナーについて謝辞を頂きました。
お問い合わせ
一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)
事務局 中野 TEL:03-3560-8440 E-mail:gyoumu1@saj.or.jp