広島AIプロセス行動規範に関するモニタリングのパイロットについて
2024年8月28日
省庁・団体名
総務省
内容
2023年に日本議長下においてG7が作成した、生成AI等の高度なAIシステムに関するガバナンスのフレームワークである「広島AIプロセス」は、その成果文書である「包括的政策枠組み」においてAI開発企業・組織等が遵守するべき措置・行動を定めた「広島プロセス行動規範(Code of Conduct)」を採択しています。
この「行動規範」は同じく「包括的政策枠組み」の構成要素である「国際指針」の考え方に基づき、高度なAIを開発する企業・組織等が具体的に実施するべき行動・措置等を例示しております。「行動規範」を含む広島プロセス全体が自発的なガバナンス枠組みであるため、「行動規範」を実践する企業・団体は自発的に各項目を実施し、これを以て「行動規範」の遵守を宣言することが可能になります。(広島AIプロセスの概要については資料1ご参照)
本年イタリア議長下のG7デジタル技術WGにおいては、この自発的な「行動規範」の有効性を補完するべく、企業・団体が自ら遵守の状況を報告し、外部からモニタリングが可能となるための手法として、自発的な「レポーティングシステム」のフォーマット開発の議論を進め、グローバルなAI開発企業も参加した議論を経て、プロトタイプとなる質問状形式のフォーマットを作成しました。
今般、このプロトタイプのレポーティングのフォーマットの有効性を検証し、必要な修正を加えた上で、最終版のレポーティングフォーマットを確定するべく、OECD事務局のサポートにより「パイロット(試行)」を実施することとなり、現在、OECDのWebsite上に同フォーマットのプロトタイプが公開されております。
参考▶OECDの報道発表
これまで広島AIプロセスの推進をリードしてきた日本政府としては、日本のAI関連の企業・団体の皆様にも少しでも広く、このパイロットに参加頂くことで、日本のAI関係者の視点が広島プロセスのモニタリング・メカニズム(=レポーティングシステム)に盛り込まれることを期待しており、有志の企業・団体の方のご参加を推奨しております。
本パイロットは、広島プロセスのモニタリング・メカニズムの最終版を決定するにあたっての民間部門からのインプットをいただくための、いわばパブコメ的な取組であり、「回答についてはすべて非公開の扱い」となります。また、パイロットへの参加をもって、広島プロセス行動規範への遵守を求められることはなく、独立した手続きとなっております。
【パイロット参加ページ】
https://oecd.ai/en/G7
パイロットについてもOECDのWebsiteをご覧いただくことを以て自動的に参加を求められることはなく、途中で中断されたり、閲覧のみで終わることも可能です。そうした場合、OECD事務局へのインプットはできませんが、可能であれば中断や開始の見合わせをされた理由(回答量が多い、要求される情報が開示できない等)を、ご連絡戴ければ有用な情報として参考にさせて戴きたいと考えております。
ご質問・ご連絡事項がございましたら、下記へご遠慮なくご連絡戴ければ幸いです。是非、ご関心をお持ち戴き、まずはOECDのWebsiteをご覧戴きたくお願い申し上げます。
【資 料】
【連絡先】
総務省 国際戦略局
参事官室
japan_internationalpolicy@ml.soumu.go.jp
03-5253-5921