「AI白書 2017」を発刊
~最新の技術動向、利用動向、制度的課題、国内外の政策等を総合的に解説~
2017年8月1日
省庁・団体名
独立行政法人情報処理推進機構
概要
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)は、ディープラーニングの進展などにより急速に進化を続けるAI(人工知能)について、正しい技術の理解と利用促進を促すため、現時点でのAIを巡る動きを総合し、わかりやすく解説した「AI白書2017」を刊行しました。
内容
ディープラーニングを起爆剤として、AIはその技術や利用が急速に進展しつつあり、産業や社会の様々な場面に大きな影響を与えることが予想されています。
そこで情報処理技術の利活用を促進するIPAでは、正しい技術の理解と利用を促すため、AIにおける産学の第一線の有識者7名で構成される編集委員会や多くの執筆委員の協力を得て、「AI白書2017」を7月20日に刊行しました。本書では、AIの技術動向の現在と未来、利活用事例、AI関連の制度的課題、国内外の政策など、AIに関連した多様な動向を総合的に解説しています。
- 編集委員7名は、次のとおりです。
委員長 | 中島 秀之 東京大学 大学院情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 特任教授 |
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委員長代理 | 浅田 稔 大阪大学 大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 教授 |
委員 | 川上 量生 北野 宏明 喜連川 優 辻井 潤一 松尾 豊 |
- また、企業経営の第一人者による寄稿も掲載しています。
「AI×データ時代における人材要件と日本の課題」 |
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安宅 和人 ヤフー株式会社CSO(チーフストラテジーオフィサー) データサイエンティスト協会 理事・スキル委員長 慶応義塾大学SFC特任教授 人工知能技術戦略会議 産業化ロードマップタスクフォース 副主査 |
「AI経営で会社は甦る」 |
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冨山 和彦 株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO |
- 本書の構成とポイントは、次のとおりです。
第1章 技術動向
ディープラーニングの進展で人間を上回る音声・画像認識等が達成されたことは、AIに、生物が目の獲得によりカンブリア爆発を起こしたのと同じインパクトをもたらしつつある。それを受けて、我が国が強みを持つ機械学習用ハードウェアやロボティクス等の分野の研究開発が活発化している。
第2章 利用動向
利用においては、インターネット空間を中心に米国や中国の企業が先行して来たが、今後、ディープラーニングによるAIの非連続的革新により主戦場が自動運転や医療・介護などリアル空間に移る中、品質・安全性の追求やソフトウェアとハードウェアをすり合わせるノウハウなど日本の強みを活かして競争優位を築く戦略が求められる。
第3章 制度的課題への対応動向
AIの倫理的課題等の議論が欧米中心に進展するとともに、「AI著作物」「学習用データセット」「学習済みモデル」の知財面での議論も進行している。「自動運転」「ドローン」「医療・健康・介護」などの利用領域では新たなルール形成が取り組まれている。
第4章 政策動向
AIの研究開発の発展と産業への適用を促進し、国際的な産業競争力の強化を図るためには、政府においても研究開発、社会実装や制度的整備に取り組むことが重要であり、我が国、海外のいずれにおいても関連政策が次々と打ち出されている。
◆「AI白書2017 ~人工知能がもたらす技術の革新と社会の変貌~」
定価:3,300円(消費税別)
発行:株式会社角川アスキー総合研究所
発売:株式会社KADOKAWA
ISBN 978-4-04-899607-5
本書が、AIへの正しい理解と適切な利活用の進展、および日本発のイノベーション、新たなビジネス創出などによる、産業の活性化に寄与することを期待しています。
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IPA 戦略企画部 企画・調査グループ 野村
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