新たな2つの領域に向けたスキル強化の指針“ITSS+(プラス)”を策定、「セキュリティ領域」「データサイエンス領域」を公開
~IT人材の更なるスキル強化を図る“学び直し”を促進~
2017年4月24日
省庁・団体名
独立行政法人情報処理推進機構
概要
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)は、第4次産業革命(*1)に向けたIT人材の育成を推進するための新たなスキル標準を策定する一環として、「セキュリティ領域」「データサイエンス領域」に関するスキル標準を取りまとめ、“ITSS+”(プラス)として公開しました。
内容
ITSS+は、「セキュリティ領域」「データサイエンス領域」のそれぞれについて、具体的な専門分野や業務活動(タスク)、必要なスキルを体系化した指標です。
主に従来のITスキル標準(ITSS)(*2)が対象としている情報サービスの提供やユーザ企業のIS部門に関わっている既存の人材が、「セキュリティ領域」や「データサイエンス領域」のそれぞれに向けたスキル強化を図るための“学び直し”の指針として活用されることを想定(*3)しています。
「セキュリティ領域」は、企業等において、より一層のセキュリティ対策が求められていることを踏まえ、専門的なセキュリティ業務の役割の観点により、経営課題への対応から設計・開発、運用・保守、セキュリティ監査における13の専門分野を具体化しました。
これら専門分野は、新たに創設された国家資格である“情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)”が想定する業務を包含しています。情報処理安全確保支援士の資格保有者にとっては、実務の場で具体的に自らの専門分野を明示することができます。
また、「データサイエンス領域」は、IPAがこれまで公開してきたITスキル標準(ITSS)には含まれていない新規の領域です。
この領域は、ビッグデータや人工知能(AI)等、第4次産業革命に向けて必要性の高まりが指摘されており、一般社団法人データサイエンティスト協会との協業により策定しました。
IPAでは、2017年4月以降もデジタル変革で求められる人材のスキル類型について検討を続け、政府の第4次産業革命の推進に対応した新たなスキル標準の策定を行う予定です。
脚注
(*1) 「第4次産業革命 人材育成推進会議」は「日本再興戦略2016 ―第4次産業革命に向けて―」を受け、2016年12月に政府の構造改革徹底推進会合の下に設置された。
(*2) ITスキル標準(ITSS)は、各種IT関連サービスの提供に必要とされる能力を明確化・体系化した指標。ほかに情報システムユーザースキル標準(UISS)もある。
(*3) 学び直しの指針に限定するため、ITSSに統合するものではない。「セキュリティ領域」「データサイエンス領域」それぞれ固有の整理を行っており、ITSSの構成とは異なっている。
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IPA IT人材育成本部 HRDイニシアティブセンター 平山/森澤
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公表日
2017年4月7日(金)