産業サイバーセキュリティ人材育成施設7月始動、受講者を2月20日より募集開始
~センター長に株式会社日立製作所 取締役会長 中西宏明氏が就任~
2017年2月13日
省庁・団体名
独立行政法人情報処理推進機構
概要
内容
2020年の東京オリンピック開催を控え、わが国への混乱・ダメージを狙ったサイバー攻撃のリスク増大が指摘されています。実際、海外では重要インフラや産業基盤を狙った攻撃が発生(*1)し、その脅威は現実のものとなっています。こうした脅威に対処するには、高度な専門知識・技能のみならず、セキュリティ対策を経営の課題として捉え、推進できるリーダーシップ、マネジメント力をも備えた人材を育成することです。
IPAでは来る4月に“産業サイバーセキュリティセンター”を発足し、7月より1年間の教育プログラムなどを始動します。これを見据え、2月20日(月)より受講者の募集を開始します。センター長には株式会社日立製作所 取締役会長兼代表執行役 中西宏明氏が就任いたします。なお、既に電力、ガスのみならず、鉄道、自動車、不動産など、30社以上が教育プログラムへの参加を表明しています。
当事業において育成する人材像の例は次のとおりです。
・システムの安全性・信頼性を客観的に評価し、組織の幹部に対しサイバーセキュリティ戦略の立案や
経営リスク・財務リスク等の説明ができる人材
・最新のサイバー攻撃のトレンドに精通し、他業界や海外の対策状況等を把握し、対策立案に
効果的に反映することができる人材
・実装するサイバーセキュリティ対策の安全性・信頼性、および必要な技術・コストを精査し、
効率的な対策を確実に導入できる人材
当該プログラムでは、模擬プラントを用いた演習や、最新のサイバー攻撃情報の調査・分析等を通じて、OT(*2)(制御技術)とIT(*3)(情報技術)双方のスキルを核に、その対策を推進するために必要な「ビジネススキル」「マネジメント・リーダーシップ」「倫理・規範・法制理解」等のカリキュラムが用意されています。
また、同センターでは人材育成事業のほか、以下のような事業も予定しています。
・制御システムの安全性・信頼性に関するリスク評価、および攻撃可能性の検証、対策立案
・最新のサイバー攻撃情報の収集、および新たな攻撃手法等の調査、分析
産業サイバーセキュリティセンターにおける事業および、人材育成プログラムの詳細は、下記のウェブサイトをご覧ください。
URL:http://www.ipa.go.jp/icscoe/index.html
脚注
(*1) 米国における2003年原子力発電所の制御システム停止、2014年ドイツにおける製鉄所溶鉱炉損傷、2015年ウクライナにおける数万世帯の停電などが知られている。
(*2) OT: Operational Technology
(*3) IT: Information Technology
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IPA IT人材育成本部 IT人材育成企画部 片岡/東野
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