企業の目的に応じた人材育成に利用できる「i コンピテンシ ディクショナリ2016」を公開
~ iCD活用システムに新機能を追加。iCDオフィシャルサイトを新規公開~
2016年6月22日
省庁・団体名
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
概要
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)HRDイニシアティブセンターは、2016年6月6日、組織内の人材育成に活用できるツールとして提供している「i コンピテンシ ディクショナリ(以下、iCD)」を拡充した最新版「iCD2016」を公開し、あわせてiCDをウェブ上から利用できる「iCD活用システム」をバージョンアップしました。また、iCD利用者向けのポータルウェブサイト「iCDオフィシャルサイト」を新たに公開しました。
URL:http://www.ipa.go.jp/jinzai/hrd/i_competency_dictionary/index.html
内容
IPAが提供するiCDは組織内の人材育成に活用するためのツールとして、主にIT技術者などに求められる業務(タスク)と、それを支える能力や素養(スキル)を、「タスクディクショナリ」、「スキルディクショナリ」として体系化(*1)したもので、組織は経営戦略などの目的に応じた人材育成や改善などにiCDを活用することができます。
今回IPAでは、iCDの機能向上やさらなる普及促進などを目的に、最新版となる「iCD2016」の公開をはじめ、「iCD活用システム」に新たな機能を追加するなどのバージョンアップ、iCD利用者向けの「iCDオフィシャルサイト」の新規公開を行いました。
それぞれの詳細については以下の通りです。
iCD2016の公開
今回公開したiCD2016では、“セキュリティテスト”や“エデュケーション(教育)”に関するタスクの追加をはじめ、iCDが参照する各種知識体系の最新版への対応や、“クラウドコンピューティング”に関するスキルを強化しています。
さらに、IT技術者に求められる業務遂行能力や技術力を向上するための手段を示すことを目的に、研修事業者や資格試験を運営する資格実施団体(*2)などが提供する研修・資格情報を新たに追加し、iCDが提供するタスクやスキルとの関連付けを行いました。
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追加・強化点 |
タスクディクショナリ | ・「セキュリティテスト」に関するタスクを追加 ・「エデュケーション」に関するタスクを追加 ・「システムリリース」、「運用」に関するタスクを見直し ・タスクに関連した研修・資格情報を追加 |
スキルディクショナリ | ・「BABOK(*3) Ver3.0」に対応 ・「PMBOK(*4)ガイド 第5版」に対応 ・「PMBOKガイド 第5版 ソフトウェア拡張版」に対応 ・「クラウドコンピューティング」に関するスキル ・知識の強化 ・スキルに関連した研修・資格情報を追加 |
iCD2016の詳細については、以下のURLをご覧ください。
iCD活用システムに新機能を追加
iCD利用者の利便性を高めることを目的に、iCD2016への対応とあわせて、iCD活用システムのバージョンアップを実施しました。これによりiCD2016で追加した研修・資格情報を活用できる「研修・書籍、資格情報管理機能」を追加したほか、新たな機能が利用可能となりました。
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新たに追加した主な機能 |
iCD活用システム【タスク編】 | ・「研修・書籍、資格情報管理機能」 ・「目標設定機能」 ・「タスク診断結果 履歴管理機能」 そのほかタスクディクショナリに関連する機能を追加・強化 |
iCD活用システム【スキル編】 | ・「研修・書籍、資格情報管理機能」 |
iCD活用システムの詳細や利用方法については、以下のURLをご覧ください。
なお、iCD活用システムに「研修・書籍、資格情報管理機能」が追加されたことを踏まえ、iCDを活用・推進している「特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会」が主体となり、研修事業者や資格実施団体などが参画する「研究会」が発足されました。IPAでは本研究会で検討された内容や意見などを参考に、今後、iCD活用システムなどの改善を図っていく予定です。
iCDオフィシャルサイトを公開
iCDに関する情報を集約し、IT人材育成に関する最新動向やセミナー情報などを提供することを目的に、新たに「iCDオフィシャルサイト」を公開しました。
iCDオフィシャルサイトでは、iCD初心者向けの説明や活用方法の掲載をはじめ、iCDを実際に活用している企業の事例紹介、そのほかiCDに関する最新情報を提供しています。また、iCDの活用状況に応じて、活用レベルを認定するiCD活用企業認証制度についても紹介しています。
iCDオフィシャルサイトについては、以下のURLをご覧ください。
なお、IPAではiCDのさらなる普及促進を図ることを目的に、iCDに関するセミナーを2016年7月12日に開催する予定です。IT企業をはじめ、人材育成・教育担当者や経営者などを対象としています。詳しくは以下のURLをご覧ください。
IPAは、本公開を通じて、企業をはじめ産業界全体においてiCDの活用がますます進んでいくことを期待しています。
脚注
(*1) タスクとスキルを、それぞれ辞書のように参照できる形で構成立ててまとめたもの。iCD2016では「タスクディクショナリ」は、タスク3階層と評価項目(約2,800項目)の計4階層で構成。「スキルディクショナリ」はスキル3階層と知識項目(約9,900項目)の計4階層で構成。
(*2) iCDが関連付けた研修・資格情報および提供する研修事業者・資格実施団体については別紙を参照
(*3) BABOK(A Guide to the Business Analysis Body of Knowledge):ビジネスアナリシス知識体系ガイド
(*4) PMBOK(Project Management Body of Knowledge):プロジェクトマネジメント知識体系
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IPA IT人材育成本部 HRDイニシアティブセンター 遠藤/高山
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