「先進的な設計・検証技術の適用事例報告書 2015年度版」を公開
~ IoT時代を見据えソフトウェア開発の信頼性確保を実現したベストプラクティス34事例を紹介 ~
2015年11月27日
省庁・団体名
独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)
概要
IPA (独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)技術本部ソフトウェア高信頼化センターは11月18日(水)、ソフトウェア開発の信頼性確保を実現するためのベストプラクティスをまとめた「先進的な設計・検証技術の適用事例報告書 2015年度版」を公開しました。
内容
2020年までに世界のIoT(Internet of Things)デバイス数は500億超(*1)、国内のIoT市場規模は約16兆円(*2) に達すると予測されており、IoTで利用される機器やシステムの規模が拡大するに伴い、それらを制御する「ソフトウェア」の不具合に起因する機器の故障や、システムの停止が社会に与える影響は大きくなるものと考えられます。そのため、ソフトウェアの不具合を未然に防止するためにも、ソフトウェアの信頼性確保が社会的に重要な課題となっています。
そこでIPAでは、ソフトウェアの信頼性確保を実現するための「先進的な技術・手法」に着目し、それらを実際に実践した成功事例(ベストプラクティス)を収集・取りまとめ、「先進的な設計・検証技術の適用事例報告書 2015年度版」として公開しました。
本書は、製造業や流通業、商社、情報通信業など多岐にわたる業種・分野の事例を34件収録しており、様々な業種・分野において実践できる内容となっています。また、効果測定データをはじめ実践的な情報を掲載しているため、これから新しい技術・手法を導入する開発現場において、自社の状況と本書の事例を比較するなど、本書が「参考書」として活用されることを目指しています。
本書の先進的な事例は、「開発工数を2分の1に短縮した事例」や、「超高速開発ツール(*3)導入により費用・工数・工期を3分の1に短縮した事例」など、ソフトウェアの信頼性確保の実現に加えて、開発工程の効率化やコスト削減などを実現したベストプラクティスを掲載しています。その他の代表的な例については、別紙1をご覧ください。
今後もIPAでは、ソフトウェアの信頼性確保を目的に、先進的な開発技術・手法のベストプラクティスを継続して収集し、広く一般に提供していく予定です。
また、これらの先進的な技術や手法が多くの企業・開発現場で活用されることで、高い信頼性が確保されたソフトウェア開発の実現につながることを期待しています。
「先進的な設計・検証技術の適用事例報告書 2015年度版」の詳細については、以下のURLからご覧ください。
脚注
(*1) 米CISCO社公表資料(P.3「Figure 2. Internet Growth Is Occurring in Waves.」)より
(*2) IDJ Japan株式会社プレスリリース「国内IoT(Internet of Things)市場予測を発表」
(*3) ソースコードの自動生成ツール。超高速開発ツールではビジネスルール(業務要件)や実装要件などの基本設計に必要な情報を登録するだけで開発が行えるものもあり、ソフトウェア開発の生産性や保守・運用性が格段に向上すると考えられている。
プレスリリースのダウンロード
連絡先
IPA 技術本部 ソフトウェア高信頼化センター 室/春山
Tel: 03-5978-7543 Fax: 03-5978-7517 E-mail: pr-inq@ipa.go.jp