「愛と繁栄を実現する経営改革」朱に交わらない立場
2020年2月1日
CSAJ 監事 戦略経営コンサルタント 公認会計士 山田隆明
臨済宗妙心寺派正眼寺の山川宗玄老師は、若い頃を振り返ってこう話されていました。
ご自分の師匠が毎回同じ話をされるので、いつも話の途中で居眠りをしていたそうです。
後になってから、信者のある社長さんと話す機会があったときに、ついつい「師匠の話は毎回同じでしたね。」と口を滑らせたそうです。
これに対してその社長さんは、「そうでしたね」と一旦は受け入れはしたものの、続けて「でも毎回違いましたね」と仰ったそうです。
聞いた瞬間は意味が分からなかったそうですが、分かった途端に「ゾクッ」として大いに反省させられたそうです。
「聞くご本人が毎回変わっていた」ことに気づいたからです。
この社長さんのような人格者は滅多にいません。
実際には、「変われない人」がほとんどです。
毎回同じパターンの会議をする会社やら、同じ失敗を何度も繰り返す人やら。
自分がいつまでも"朱い"ままなのに、自分では"いつまでも朱のままではない"と思い込んでいる人です。
偉そうなことを言うこの私もそのとおりで、この社長さんの"ツメのアカ"でも煎じていただきたいところです。
自分が変われないだけでなく、ミイラ取りに来た人をミイラにしてしまうケースもよく見られます。
"社を変えよう"と意気込んで入ってきた人を、逆に既存体質に染めてしまうのです。
追い返そうとの悪意があってではなく、彼が「深入り」したために自ずと既存体質に染まってしまうのです。
とはいえ、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の言葉どおり、「深入り」しないと相手から信頼されないだけに難しいところです。
それでいて、彼を染めてしまった側も、その事実に気づいていません。
気づかせてくれる人、「朱に交わらない立場の人材」が身近にいるといいですね。
上述したような"名社長"は望むべくもありませんが、単に「客観的に見ることができて、指摘してくれる」人が。
(注)本コラムの内容は筆者個人の見解に基づいており、当協会の見解を示すものではありません。
筆者略歴
山田 隆明(やまだ たかあき)
わくわく経営株式会社 代表取締役
戦略経営コンサルタント 公認会計士
「社長様のビジョンを笑顔に変えるパートナー」。
◆コンサルティング概要
- 社長様が「ワクワクして取り組めるビジョン」に取り組み、笑顔にあふれ一体感ある会社へと変えるお手伝い。
- まず、社長様に「ワクワクして取り組めるビジョン」を語っていただきます。
- 社員の方とビジョンを共有し、一体感を作り上げます。
- 遡って今やるべきことを考えます。
成果物を経営戦略としてまとめ、さらに数字化して経営計画を立てます。
◆プロフィール
営業時代に「お客様のためなら泥にまみれることもいとわぬ営業マン」と称され、後に「何度も破綻寸前企業改革の修羅場をくぐり抜けた公認会計士」と呼ばれた、『社長様向け「経営改革コンサルタント」』。
- 基本スタンス=「『追求すべきは、自己の利益ではなく、お客様の利益』との姿勢で経営すれば、業績は必ず上向く。」
- ミッション=このスタンスを会社に浸透しきるまで徹底的にお伝えする。
「下積みの苦労」を重ね「痛み」の分かる「経営者の相談相手」。
大手IT企業インテックにて10年間飛込み営業を、その後公認会計士試験に合格したものの最初は年齢制限の就職難に遭い苦労。
公認会計士・税理士・ITコーディネータとして25年間約80社の会計・税務・コンサルティング、および「社長様の経営相談」を。
経営改革では、7件の"破綻寸前企業のソフトランディング改革"(会社整理によらず経営改善等により回復させた)の実績あり。
加えて、現在、上場企業2社、一般社団法人1法人、学校法人1法人の社外役員を務める。
令和元年、AIPA認定AI・IoTシニアコンサルタント資格取得、JDLAのG検定合格。
- 2009年9月から一般社団法人コンピュータソフトウェア協会監事。
- わくわく経営株式会社 代表取締役
◆経営コンサルティング内容
(経営計画) 中長期経営計画、短期経営計画、PDCA管理
(経営戦略)
- (モノ) 新事業・商品戦略、市場戦略、販売戦略、営業改革
- (ヒト) 組織改革(経営戦略達成組織へ)
- (カネ) 破綻回避対策、資金調達、税金対策、管理会計
- (研修講師) 経営計画、管理会計
URL : https://www.wk2.consulting/
E-mail : yamada.takaaki@wk2.consulting