「愛と繁栄を実現する経営改革」新シリーズスタート ~はじめに~
2015年11月1日
CSAJ 監事 公認会計士・税理士・ITコーディネータ 山田隆明
「先生、巷では『会計事務所の言うことなんか聞いたら会社が潰される』と言われてますよ」とクライアントの社長がおっしゃる。私が驚くと、社長「先生、これって常識ですよ」と追い打ちをかけてくる。
私自身もこれまでにそういうケースを嫌と言うほど見せつけられてきたので、ある程度は承知したつもりでおり、日頃からクライアントに警鐘を鳴らしてきたものの、さすがに「潰される、常識ですよ」にはショックであった。
そもそも会計事務所は税金計算が専門である。一方の経営者は税金より広い「ヒト・モノ・カネ」を取扱うのが仕事で、当然会計事務所にも「カネ全般」に関する指導を期待してくる、税金計算が専門の相手に対して。まずここに期待ギャップがある。
さらに税金というのは、「利益が上がると税金がかかる、だから利益はほどほどが良い」と会社経営とは逆のスタンスにある。そしてそのスタンスを維持したままに、多くの会計事務所が「経営指導」に進出してくる。ここに悲劇が始まり、結果として上述の「常識」が生まれてしまったのである。
新シリーズでは、まず「失敗するパターン」を。次に「成功するパターン」、続いて「成功パターンの具体的な実践方法」をご紹介する。
ぜひご期待いただきたい。
(注)本コラムの内容は筆者個人の見解に基づいており、当協会の見解を示すものではありません。
筆者略歴
山田 隆明(やまだ たかあき)
山田隆明公認会計士事務所 所長
公認会計士・税理士・ITコーディネータ
1959年 名古屋市生まれ。東海高校、慶応義塾大学経済学部卒業 。
株式会社インテック(基幹業務パッケージソフトの企画及び販売)、
監査法人(会計監査)を経て、
2003年 山田経営会計事務所開業、現在に至る。
---税務だけでなく、経営判断のための会計、人をヤル気にする会計を。
2009年9月から一般社団法人コンピュータソフトウェア協会監事。